「転職って、もう若い人の話でしょ？」
30代後半になって、そんなふうに思っていませんか？
20代の頃は「年収より経験」とか「まずは現場に出て…」なんて勢いで乗り切れていたけど、今はそうもいかない。
「そろそろ年収を上げたい」「マネジメント経験を活かしたい」「でも年齢が気になる…」
そんな“板挟み感”を抱えている方、多いんじゃないでしょうか。
この記事では、30代後半からのIT転職で年収アップを実現するための「戦略」と「見せ方」にフォーカスしてお伝えします。
テクニカルスキルだけじゃ勝てないこの年代。
でも逆に言えば、「中堅だからこそ選ばれる道」も確実にあります。
若手とは違う悩みがある｜30代後半エンジニアのリアル
30代後半のエンジニアが転職を考えたとき、まず直面するのが「自分は若手と違う」という現実です。
- 年齢的にポテンシャル採用はもう通用しない
- プレイヤーとしての体力より、マネジメント視点を求められる
- 家族・住宅ローンなど、条件面の優先度が上がっている
だからこそ、「なんとなく転職したい」では通用しない。
30代後半は“目的ありきの転職”でないと、採用側にも刺さらないし、自分にとってもリスクが大きくなります。
「スキル」だけじゃなく「これから何をしたいか」「何を任せられる人か」まで語れることが、中堅転職では重要です。
年収アップを実現するために必要な“戦略的転職”とは
正直に言うと、30代後半からの転職で「なんとなく年収上げたい」だけでは厳しいです。
若手ならポテンシャル重視で“伸びしろ採用”されることもありますが、私たちの世代に求められるのは、「即戦力＋再現性＋視座の高さ」。
だからこそ、30代後半で年収を上げたいなら“戦略的な転職”が必要です。
「転職活動を始める前に、“自分が選ばれる理由”と“狙うべき市場”を明確にしておくこと」
これが年収アップ転職のスタートラインです。
▶ 狙うべきは「課題を持った企業」
企業側も、「ただスキルが高い人」より、“うちの課題を解決してくれそうな人”を探しています。
- CTO不在で技術方針が決まらない
- 若手チームの育成がうまくいっていない
- レガシーシステムからの脱却が進まない
こうした課題に対して、「自分ならこう動ける」「こういう経験がある」と語れる人は、年収もポジションも大きく引き上げられます。
▶ エージェントに「年収希望額」を伝えることも大事
「どうせ通らないし…」と希望年収を遠慮して伝えない人、多いです。でもそれって損してます。
30代後半なら、「前職で年収●万円、これだけの成果がありました」とロジック立てて話せるはず。
ちゃんと伝えれば、交渉余地は十分あるということを忘れずに。
“武器の見せ方”がすべて｜スキルより伝え方が重要な理由
年収を上げたいなら、スキルそのものよりも「そのスキルをどう価値に変えてきたか」が大事。
よくあるパターンが、職務経歴書に「PHPでWeb開発」とか「AWS環境での運用保守」とだけ書いてしまうこと。
…それ、若手と全く差別化できてません。
▶ 見せ方のコツは「ビジネス成果」とセットで語ること
- ☓「Reactでフロント開発」
- 〇「ReactでUI改善し、CV率を20％向上させた」
- ☓「SQLチューニング経験あり」
- 〇「SQL高速化により月次処理を6時間短縮。月10万円のコスト削減に貢献」
要するに、“スキルをどう使って何を変えたか”を言語化できるかどうか。
これが「ただのエンジニア」と「引く手あまたのエンジニア」の違いです。
どれだけ自分の経験を“価値あるストーリー”として語れるかが、年収を左右するポイントです。
特に30代後半は、数の勝負じゃなく「どの経験を、どう魅せるか」に徹しましょう。
マネジメント経験の価値をどう伝えるか？差がつく3つの視点
30代後半になると、プロジェクトリーダーやチームマネジメントの経験がある人も多いはず。
でも、それを「ただ年次が上がったから任された役割」として話してしまうのは、正直もったいない。
マネジメント経験は、伝え方ひとつで「年収を押し上げる武器」になります。
▶ ①「数字」で成果を語る
管理人数や進捗率、コスト削減効果など、具体的な数値を出すことで信ぴょう性が増します。
- 最大8名のチームを2年間マネジメント
- 炎上PJを3ヶ月で収束、予算オーバー率を40%→5%に改善
▶ ②「課題」と「打ち手」をセットで語る
「やったこと」だけでなく、「何が課題で、どう解決したか」まで語れると、“任せても安心感がある人”という印象に。
- 若手の離職が続いていた → 1on1体制導入で定着率向上
- 設計レビューに属人性 → WBS標準化で属人性を排除
▶ ③「育成視点」をしっかりアピール
技術だけでなく「チームを成長させた」という視点は、管理職・リーダー層の採用では高評価ポイント。
技術の上に「人」を見る視点があるか。
30代後半のマネジメント経験者には、ここが強く求められています。
「どうチームや成果に貢献したか」を丁寧に伝えることがカギ。
30代後半でも年収アップを狙える企業・ポジションとは？
「年齢的に厳しいかも…」と思われがちな30代後半ですが、選び方次第で年収アップは十分可能です。
むしろ、今どきの企業は「即戦力＋マネジメント素地あり」の人材を欲しているところが増えています。
▶ 中小〜メガベンチャーで“伸び盛り”の企業
大企業よりも、急成長中で「仕組みがまだ固まっていない」中堅企業の方が裁量が大きく、年収も上がりやすい傾向にあります。
- 組織の中核メンバーが不足している
- 若手チームをまとめられる人がほしい
- 技術力と視野の広さを兼ねた人材を探している
こういった企業では、「単なる開発者」より「チームを動かせる人材」に高年収を提示してくれるケースも少なくありません。
▶ 狙い目ポジション例
- テックリード／プロジェクトリーダー
- 開発マネージャー／エンジニアリングマネージャー
- プロダクトオーナー候補／DX推進リーダー
特にSIer出身×社内開発志向の人材は、転職市場で評価されやすい傾向があります。
いわゆる「脱・受託」層ですね。
経験を活かせるポジションを狙えば、単なる年収アップ以上のキャリアを築けます。
