マーケター(マーケッター)という職種に興味があるけれど、実際にはどんな仕事をしているのかイメージしづらい――そんな方も多いのではないでしょうか?
この記事では、IT業界におけるマーケターの仕事内容や必要なスキル、キャリアの可能性についてわかりやすく解説します。未経験から目指す方法や役立つ資格についてもご紹介しているので、「マーケティングの仕事が気になる!」という方はぜひ参考にしてください。
マーケター(マーケッター)とは?
定義と役割

マーケターとは、商品やサービスを「どうやって売るか」「どうやって広めるか」を戦略的に考え、実行していく仕事です。市場や顧客のニーズを分析し、最適な施策を立てて、売上や認知度の向上を目指します。
その手段は多岐にわたり、広告運用やSNS活用、コンテンツ作成、PR活動、キャンペーン企画など、多くの領域にわたります。
マーケターと他職種の違い
営業職や広報とは異なり、マーケターは「戦略設計」から「実行・検証」までを担うのが特徴です。
営業は既存顧客との接点を深める役割が強い一方、マーケターはまだ顧客になっていない層に対してアプローチする戦略を描きます。
マーケターの主な仕事内容
市場調査・分析
まず重要なのがマーケットリサーチです。
競合企業の動向、顧客のニーズや行動パターンを調査・分析します。この情報をもとに、どのようなプロモーションを行うべきか、ターゲット層に合った戦略を立案していきます。
商品やサービスの企画立案
商品やサービスの訴求ポイントを整理し、ユーザーが「欲しい」と思う仕組みを考えます。場合によっては、新しい商品コンセプトを提案することもあります。
IT業界では、SaaSやアプリなどのプロダクト特性を踏まえた「ユーザー体験設計」も求められるため、ユーザー視点が非常に重要になります。
広告運用・SNS戦略
Google広告やFacebook広告、X(旧Twitter)、InstagramなどのSNSを活用した広告運用もマーケターの仕事です。
ターゲットユーザーに合わせたクリエイティブを作成し、配信・効果検証を繰り返します。
特にIT業界では、BtoBマーケティングとしてのリスティング広告やホワイトペーパー配布など、専門的な施策もあります。
効果測定と改善
施策を実施したら終わりではありません。
アクセス解析ツールやCVR(コンバージョン率)分析を通じて、結果をもとに改善点を洗い出します。PDCA(計画→実行→評価→改善)のサイクルを回すのも重要な業務のひとつです。
IT業界におけるマーケターの特徴
プロダクトマーケターとの違い
IT業界では「プロダクトマーケター」と呼ばれるポジションも存在します。これは製品そのものの機能や魅力を、より詳しく訴求する専門職です。通常のマーケターが集客やブランド構築に関わるのに対し、プロダクトマーケターは製品開発チームと連携しながら戦略設計を行います。
エンジニア・営業との連携
IT業界では、エンジニアや営業との密な連携が不可欠です。マーケターが設計した施策が正確に実装されるためには、エンジニアの理解が必要です。また、営業の現場から顧客のリアルな声を得ることで、施策の精度も上がります。
マーケターに求められるスキル・資質
分析力と論理的思考
マーケティングは“センス”だけではありません。
データを分析して、論理的に改善点を見つける力が求められます。
Googleアナリティクスやヒートマップツールを用いた解析スキルも必須です。
クリエイティブな発想
とはいえ、分析だけでは成果は出ません。
ユーザーの心に刺さるコピーや企画を考える発想力や表現力も欠かせない要素です。
常に「なぜこの人は買わないのか?」を考える習慣が重要です。
デジタルツールの活用スキル
ITマーケターとしては、MAツール(マーケティングオートメーション)や、広告運用ツール、CRMなどの活用経験があると強みになります。
未経験でも少しずつ触れていくことで十分キャッチアップ可能です。
マーケターのキャリアパスと将来性
ジュニアからマネージャーへ
未経験で入社した場合は、アシスタントやコンテンツ制作担当などを経て、広告運用や企画業務を任されるようになります。その後はマーケティングマネージャーやチームリーダーとして活躍することも可能です。
専門分野への分岐:SEO・広告・CRMなど
マーケティングの世界には、SEO、Web広告、SNS、メルマガ、CRMなどさまざまな専門領域があります。
キャリアを積む中で、特定分野に強みを持つ“スペシャリスト型”になる人も多いです。
CMOや独立の可能性も
経験を重ねることで、企業のマーケティング全体を統括するCMO(チーフマーケティングオフィサー)というポジションに進む道もあります。
また、フリーランスやコンサルタントとして独立する人も増えています。
マーケターを目指すには?
未経験から目指す場合のステップ
未経験からマーケターになるには、以下のようなステップを踏むとよいでしょう
- Webマーケ関連の知識を学ぶ(書籍、講座、YouTubeなど)
- ブログやSNSで自分のメディアを運用してみる
- 広告やデータ分析ツールを実際に触ってみる
- インターンやアシスタント業務で経験を積む
あると有利な資格やスキル
資格は必須ではありませんが、以下のような資格があると転職時にアピールできます
- Google広告認定資格
- ウェブ解析士
- マーケティング検定(日本マーケティング協会)
転職エージェントの活用もおすすめ
実務未経験でも、ポテンシャル採用に積極的な企業を探すにはマーケティング職に強い転職エージェントの活用が効果的です。企業とのマッチング精度を高め、非公開求人に出会える可能性もあります。
まとめ|マーケターはIT業界でも“花形”の職種
マーケターは、売上や認知拡大に直結する非常に重要な職種です。特にIT業界では、デジタル施策の幅が広く、成果を数値で可視化しやすいため、成長を実感しやすいフィールドと言えます。
論理と感性をあわせ持つマーケターというキャリアは、時代の変化に強く、将来性も抜群です。「数字で結果を出したい」「企画やアイデアで勝負したい」という方にとって、マーケターは最適な職業かもしれません。