マーケティングってそもそも何?ITマーケターの基本をおさらい
「マーケティング」と聞いて、何を思い浮かべますか?
「広告のこと?」「なんだかカタカナ多くて難しそう…」という印象を持っている方も多いかもしれません。
簡単に言えば「商品やサービスを売るための仕組みづくり」のこと。
市場調査、商品企画、広告、販売戦略、顧客フォローまでがマーケティングの領域です。
ITマーケターとは、そのマーケティング活動をWebやデジタルの力を使って進めていく専門職です。
SNS広告、SEO、データ分析、メール配信、LP改善…など、手段は多岐にわたります。
従来の「チラシを配る」「テレビCMを打つ」といった手法と違い、ITマーケティングではユーザーの行動データをもとに改善を繰り返せる点が大きな特徴です。
たとえば、こんな違いがあります:
- 旧来型マーケティング:広く知らせる、マスメディア中心
- ITマーケティング:必要な人に届ける、データドリブンで最適化
つまり、今のマーケティングは「なんとなくの勘」ではなく、数字と検証がすべてのベース。
このスタンスを理解しておくだけでも、これから学ぶ用語がぐっと頭に入りやすくなります。
次の章では、実際に初心者が知っておきたい用語をわかりやすく紹介していきます。
初心者がまず知っておきたいマーケティング用語10選【意味+使用例+翻訳つき!】

マーケティングの現場では、略語やカタカナ用語が飛び交います。
でも大丈夫。まずはこの10個を押さえておけば、会議でフリーズせずに済みます。
ここでは、ITマーケティングの現場で頻出する基本用語を、意味・使用例・翻訳の3つでわかりやすく紹介します。
- KPI(Key Performance Indicator)
意味:目標を達成するための「中間的な指標」。進捗状況を定量的に測るために設定されます。
使用例:「今月のKPIは月間PV1万件と設定しています」
翻訳:「今月の最終目標に向けた中間の目安として、“月間で1万回サイトが見られること”を設定しています」 - KGI(Key Goal Indicator)
意味:KPIの最終的なゴールを表す指標。ビジネス全体の成果を数値で表したものです。
使用例:「KGIとして、今期の売上1億円を目指します」
翻訳:「この期の最終目標として“売上1億円”を掲げています」 - CV(Conversion)
意味:Webサイト上でユーザーが購入や登録など「成果につながる行動」を取ること。
使用例:「昨日の広告経由でCVが30件ありました」
翻訳:「昨日の広告で、30人のユーザーが購入や登録など、求める行動をしてくれました」 - CVR(Conversion Rate)
意味:訪問者のうち、どのくらいの割合がCVに至ったかを示す「成果率」。
使用例:「CVRが前回よりも2%向上しました」
翻訳:「成果に結びついた割合が上がり、より多くの人が商品を購入してくれるようになりました」 - LTV(Lifetime Value)
意味:1人の顧客が長期的に企業にもたらす利益の合計。
使用例:「LTVが高い顧客を中心に広告をかけます」
翻訳:「長くサービスを使い続けてくれるお客様を狙って広告を出します」 - CPA(Cost Per Acquisition)
意味:1件のCV(成果)を得るためにかかった広告コスト。
使用例:「このキャンペーンのCPAは1,800円でした」
翻訳:「この広告で1人の顧客を獲得するのに1,800円かかりました」 - CTR(Click Through Rate)
意味:広告やリンクが表示されたうち、何%がクリックされたかを示す「クリック率」。
使用例:「CTRが2%を切ってるのでバナーを変えてみましょう」
翻訳:「広告が表示された回数に対してクリックされた割合が低いため、画像を変えて様子を見ましょう」 - SEO(Search Engine Optimization)
意味:検索エンジンにおいて、自社サイトを上位表示させるための施策。
使用例:「SEO対策として、記事タイトルにキーワードを入れました」
翻訳:「Googleなどの検索結果に出やすくするため、記事タイトルに重要な単語を入れました」 - ペルソナ(Persona)
意味:理想的な顧客像を詳細に描いた“仮想の人物像”。
使用例:「今回は“都内在住・30代・女性会社員”をペルソナにしました」
翻訳:「この施策では、東京都に住む30代の働く女性を想定して戦略を組んでいます」 - ターゲティング(Targeting)
意味:「誰に向けて届けるか」を明確にし、狙いを定めたマーケティング施策を行うこと。
使用例:「今回は子育て世代をターゲティングしています」
翻訳:「この施策は“子育て中の人たち”に向けて届けるよう設計されています」
ここで紹介した用語は、マーケティングの基本中の基本。
「なんとなく知ってる」から一歩進んで、「ちゃんと使える」にしていきましょう。
実務でよく使われるマーケ用語とその“使われ方”
マーケティングの専門用語は、ただの知識で終わらせるのではなく、「実際の会話や資料でどう登場するか?」を知っておくことが大事です。
というのも、会議やチャット、日々の報告資料の中では、いちいち意味を解説してくれません。
むしろ「KPIどうする?」「LTV下がってるね」と、会話の一部として自然に登場するのが普通。
📎会議でよくある会話例
「このLPのCVR、改善できそう?
流入は取れてるけどCPAがちょっと高いんだよね」
──はい、もうこれだけで「なんか分からん…」と固まってしまいそうですね。
でも今まで出てきた用語の知識があれば、次のように理解できます。
- LP:ランディングページ(広告から飛ぶ先のページ)
- CVR:訪問者がどのくらい成果に至ったかの割合
- CPA:1件の成果にかかったコスト
つまり、「広告の先のページはちゃんと見られてるけど、思ったより成果が出てない。コストがかかりすぎてるから改善が必要」といったニュアンスなんです。
📎報告資料やチャットでの用語例
社内レポートなどにも、以下のような文脈で用語が使われます:
- 「今月のKPIはリード獲得数500件 → 現在320件(進捗64%)」
- 「SEO対策によりオーガニック流入が前月比+15%」
- 「ペルソナ設計を再定義し、コンテンツ施策を見直します」
こうした表現に慣れてくると、だんだんと「マーケターっぽい会話」に自然とついていけるようになります。
用語は単語帳のように丸暗記するのではなく、実際の会話・資料・現場の流れとセットで覚えるのが一番身につきます。
意味が似ていて混同されやすいマーケ用語
ここからは、意味が似ていて混同されやすいマーケ用語をピックアップ。
実務でもよく出てくるワードなので、違いをしっかり押さえておきましょう。
🔹インプレッションとリーチの違い
- インプレッション:広告や投稿が表示された回数(重複カウントあり)
- リーチ:広告や投稿を見た人数(重複カウントなし)
たとえば同じ人が5回見たら、インプレッションは「5」、リーチは「1」。
→ 広告の“広がり”を見たいならリーチ、“接触回数”を見たいならインプレッションが参考になります。
🔹オーガニック vs 有料流入
- オーガニック流入:自然検索やSNSから無料で訪問されたユーザー
- 有料流入:広告費をかけて訪問してもらったユーザー
どちらが良い・悪いではなく、施策の目的や予算、期間に応じて使い分けるのが基本です。
例:短期間で成果を出したいなら有料、長期的に集客したいならオーガニックが有効。
用語を知って終わりじゃない!学んだ言葉をどう活かす?

ここまで読んできたあなたは、もうマーケ会議で「ぽかーん」と固まることはありません。
でも、用語を知っているだけでは、実務で活かすにはまだ一歩足りません。
大事なのは、「使う場面」と「考え方のクセ」を身につけること。
そのために、日々の仕事や学習にちょっとした工夫を取り入れてみましょう。
📘おすすめの実践ステップ
- 実際の会議メモや資料に出てきた用語をメモして調べる
「自分が見た文脈」で覚えることで、記憶に定着しやすくなります。 - 無料のマーケ講座やYouTube解説を活用
特に動画コンテンツは「現場の空気感」もつかみやすいのでおすすめです。 - 日常生活の中にマーケ視点を取り入れる
「この広告は何を狙ってる?」「このLPはどのファネル?」と考えるクセをつけましょう。
📚無料で学べるおすすめサイト
- 侍エンジニアブログ:初心者向けにITマーケやプログラミングの用語を解説
- ferret(フェレット):マーケトレンドや用語解説が豊富
💬筆者からひとこと
私自身も最初は「カタカナばっかりでわけわからん…」と思っていました。
でも、毎日ひとつずつ覚えるだけでも、気づけば話が通じるようになります。
焦らず、楽しみながら学んでいきましょう。
今回紹介した用語は、ITマーケティングのほんの入り口にすぎません。
ですが、「何を言ってるかわかる」だけで世界がグッと広がるのも事実です。
ぜひ本記事をブックマークして、繰り返し読み返してくださいね。