「このソフトが使えれば、もっと早く終わるのに…」
IT企業に勤める人なら一度は感じたことがあるはずです。特に、会社支給のPCに厳しいセキュリティ制限がかかっていて、フリーソフトやAdobe系などの業務効率化ツールが一切使えないというケースは少なくありません。
申請しても却下され、独自にインストールすることもNG。
そんな環境でどうやって仕事を効率的にこなせばいいのか?
本記事では、セキュリティが厳しい貸与PC環境でも活用できる“現実的な対策”をまとめて紹介します。
なぜ会社貸与PCではソフトが自由に使えないのか?

IT企業や大手企業の多くは、情報漏洩・ウイルス感染・内部不正などのリスクを回避するため、貸与PCに厳格な制限を設けています。
- 管理者権限なし(ソフトのインストール不可)
- USBポート使用制限
- 外部ストレージ接続不可
- 一部クラウドサービスもブロック
これらは全て「セキュリティ対策として合理的」な判断ですが、現場で業務を進める側からすると不便極まりないですよね…
よくある「使いたいけど使えないソフト」
以下のような定番ツールは、多くの会社でインストール制限の対象になっています。
- Adobe Acrobat Pro / Illustrator / Photoshop
- VSCode、Gitクライアント
- Zoom、Slack(旧バージョン)
- PDF分割・圧縮ツール
- スクリーン録画・動画編集ツール
実際には「使いたいのに、申請しても通らない」という声も多く聞かれます。
対策①:クラウドツールを最大限活用する

クラウドベースのサービスは、インストール不要でブラウザ上で動作するため、セキュリティ制限下でも利用可能なケースが多いです。
- Photopea:Photoshop風の画像編集ツール
- Canva:スライドやバナー、資料作成に便利
- iLovePDF / Smallpdf:PDFの結合・圧縮・編集が可能
- Google Workspace:スプレッドシートやドキュメントの共有作業
- Figma:UI設計やチームレビューがしやすい
「業務用ソフトの代替」として説得力のある選択肢になり得ます。
対策②:私物PCで作業し、成果物だけ提出
業務で扱うデータやファイルの種類によっては、私物PCでの作業を検討するのも選択肢の一つです。
ただし、会社データの持ち出しが禁止されている場合は絶対にやめましょう。
OKなケース
- 社外に出してもよいアウトプット(例:プレゼン資料、HTMLモック)を作成
- 最終成果物のみを会社のクラウドにアップロード
「外部委託のような感覚」で一部作業を回すことで、社内制限によるストレスを軽減できます。
対策③:申請が通るような伝え方を工夫する
「ただ使いたいから」ではなく、業務上どうしても必要で、代替が効かないことを論理的に説明すれば、承認される可能性もあります。
▼申請例文
業務で扱うPDFのセキュリティ解除と差し込み編集が必要です。
現在の社内ツールでは対応できず、業務の遅延リスクがあるため、Adobe Acrobat Proの使用を申請します。
セキュリティポリシーに沿った使い方を徹底し、業務専用アカウントでの利用を想定しています。
上司や情報システム部門への「伝え方の工夫」で通るケースも少なくありません。
対策④:仮想デスクトップ(VDI)環境がないか確認
企業によっては、開発・検証・資料作成など一部用途向けに仮想環境(VDI)を用意していることがあります。
- Windows Virtual Desktop
- Amazon WorkSpaces
- 社内専用のCitrix環境
仮想環境上であれば、通常より広い権限やツールが許可されていることがあるので、情報システム部門に相談してみましょう。
絶対NGな行動はこれ
以下のような行動は「懲戒対象」となる可能性があるため、絶対に避けましょう。
- 管理者権限の不正取得
- 無断インストール(USBからのポータブル版など)
- 社外ツールを社内データに無断使用
- セキュリティ設定の勝手な変更
「ちょっとだけなら…」が大きな問題になるリスクを常に意識しておく必要があります。
まとめ|制限があっても“工夫次第で効率化”はできる
会社支給PCの制限は確かに面倒ですが、代替ツールや作業環境をうまく選ぶことで、十分に生産性は確保できます。
- まずは使えるクラウドツールを最大限活用
- どうしても必要なツールは、目的と必要性を明示して申請
- 仮想環境の利用や業務分担で、負担を分散
与えられた環境をどう工夫して使いこなすか。それもIT職の重要なスキルの一つです。
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